ある日のこと

2019.5.15

朝、目が覚めて、嫌な予感がした。

のどの奥が、ざわざわしている。

鳴り響くアラームを止めて、

携帯のホーム画面に戻ると、アプリが“今朝のおすすめ記事”を表示していた。

今や日本では一般的な、「インドカレーのナン」の進化について書かれたものだっ

 

『今日はあれだ。カレーしかない。』

 

いつかのテレビで、無性にカレーが食べたくなる時は、「風邪を引くサイン」だと

いっていたことを思い出す。

 

こうして、私が向かった先は、広尾駅すぐのマサラキッチン。

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ここのランチは、美味しさもさることながら、ボリュームも半端ない。

また、インド料理だけではなく、本格的なタイ料理も味わえる、不思議な場所だ。

 

ランチセットのカレーには、ナスキーマ(写真左)とマトン(写真右)をチョイス。

そして、タイ料理からも一品。

チキンフォーを頼んだ。

うんうん、この味が食べたかった。

やはり、ここに来ると、チーズナンも頼んでしまう。

このお店で、初めてチーズナンを口に運んだとき、こんなにも幸せになれるナンが

あるナンて思ってもいなかった。

中には、チーズがびっしりとつまっていて、温かさと共に、チーズがとろけ落ちていく。

 

では、ここで、ナンについて、少し長いお話を。

 

日本のインド料理店で親しまれている、「大きなナン」だが、実は本場インドで

は、あまり口にされていないことをご存知だろうか。

というのも、ナンを焼く大きな窯を持つ家庭が少ないからだ。

インドにおいて、ナンは、高級レストランで食べられるような贅沢品であり、日本

に来て初めてナンを口にするインド人もいるという。

 

では、なぜ、日本で食べられているインド料理には、ナンが一般的なのだろう。

実は、日本のインド料理は、イギリスを経由して入ってきたスタイルがもとになっ

ている。

その昔、インドがイギリスの植民地だったとき、イギリス人の好む形にアレンジし

たインド料理が日本で定番化されたのだ。

ヨーロッパ人の好むパンに近いということで、ナン+カレーのスタイルがイギリス

で広まり、それが日本にも入ってきた。

さらに、ナンは、日本の地で独自の進化を遂げていく。

 

大皿からはみ出るほど、大きさはどんどん大きくなり、

ふっくらと、甘いナンになっていった。

 

また、日本のインド料理店では、ネパール人が働いていることが多い。

いつも、「美味しいですか。」と笑顔で接客をしてくださる、マサラキッチンのス

レスさん(/?page_id=3596)もそのお一人だ。

 

話は戻り…

ここでの食事のお供には、「マンゴーラッシー」が欠かせない。

「ねえ、ママ、マンゴーラッシーは世界一美味しい飲み物なんだよ。」

耳を傾けると、隣のテーブルで料理を待つ女の子が、嬉しそうにこんなことを言っ

ていた。

 

食事を終えて外に出ると、熱い空気が相変わらずむしむしと漂っている。

来たる5月19日は、毎年恒例の大鮪まつり。

今年もよい天気に恵まれますように。

 

そんな私の喉の奥では、嫌な雷が鳴っている。

こちらの雲行きは怪しそうだ。

 

 

れんジョー

 

 

 

 

 

 

 

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