イラストレーター ただまひろ
この夏、広尾商店街では初めてとなるスタンプラリーなるものを実施した。
「広尾をめぐって素敵なお店&新深スポット再発見 “商品券が当たるスマホで夏のスタンプラリー”」という恐ろしく長いタイトルのイベントだ。
表通りだけではなく、中道や裏道も端から端まで歩くと意外に広い広尾商店街(通称:広尾散歩通り)。
街をめぐりながら、イベント参加店で1000円以上のお買い物やお食事をするとスタンプをひとつゲットできる。スタンプを3つ集めたところで登録すれば、後日の抽選で商品券¥10,000分や広尾駅看板のキーホルダーが当たるというもの。
スタンプラリーはすでに終了したが、幸運にも商品券が当たった人は9月8日(木)まで使えるようだ。
街路灯に貼られていた黄色いポスターも、お店でもらえたイベントマップにもゆるーいキャラのイラストがたくさん描かれていてなんだか楽しい。
イベント参加店がわかりやすいように、マップには店舗ひとつひとつに番号とコメント付きのイラストが描かれていた。
よくよく見ると、お店の人にとっても似ているイラストがいくつかある。
(2)ワイン専門店 ヴィノスやまざきには、店長やスタッフの中にイラストのようなイケメンがいつもいるような気がする。
(5)お習字教室の先生(元CA)も似てないことはない。
(29)パピヨン・エ・ナチュールではそっくりな人を度々見かける。
(40)店主のヘアースタイルはこの通りだ。
(36)は青森食材イタリアンの店。まさにオーナーシェフの横顔だ。
(33)お粥バルの店長は “ お見事!”というしかない。
(31)広尾プリンをたべている方はお店の人ではないが、みんな知っている。
イラストはすべてイラストレーターのただまひろさんが描いた。
けっこう有名な人だ。
近所にも何人ものファンがいた。
twitterのフォロアーも20数万人いる。
ネットで「ただまひろ」と検索するとずらずらっと「ただまひろ関係」が並ぶ。
銀行やJRなど大手の会社のイラストも手掛ける方だった。
この商店街がそんな方にアプローチできるなんて知らなかった。
ただまひろさんは学生時代からクレープ屋で働いていたようで、お店にくるお客さんをネタにして描いた「クレープ屋で働く私のどうでもいい話」という“ひとコマ漫画?”の本は最高だ。
とぼけたキャラとシュールなコメントがたまらない。
「こうゆうお客さんってたしかにいるよねぇ」とうなずきながら、一度読みだすと止まらない。
残念ながら、この本はすでに本屋では手に入らないが、ネットではゲットできるチャンスはある。
スタンプラリー開催中に(29)パピヨン・エ・ナチュールでただまひろさんのPOP UPショップをやっていると聞いたので飛んで行った。
「とける」と描いてあるTシャツを買った。
容赦ない暑さに見舞われている盛夏にぴったりだ。
年甲斐もなく、と言われそうだが、気に入ったので炎天下で着て歩いた。
スタンプラリーには多くの店舗が参加して、お客さんにもかなり好評だったと聞いた。
ポスターやマップだけではなく、QRコードのスタンドにも、商品券にもイラストを描いたただまひろさん効果は絶大だったと思う。
スタンプラリーでは商品券かキーホルダーのどちらかが当たる確率はすこぶる高いと聞いていた。
期待を込めて私も抽選に登録した。
「商品券が当たったの!」
「キーホルダー欲しかったから、めちゃくちゃ嬉しい!」
「聞いていた通り、やっぱり当たるんだね!」
「商品券の利用期限までに友達と寿司屋に行かなくちゃ!」
周りでは喜びの声が渦巻いている。
ただ、ただ、うらやましい
Oyaji-M 2022.9