「HIROOwalk 」第20号 発行
広尾商店街マップ付広報誌「HIROOwalk」第20号が発行されました。
2011年の創刊より沢山の方々に支えていただき、お陰様で今年で10周年を迎えることができました。これまでの皆様のご協力に心から感謝いたします。
表紙は明治通り沿い桜並木の目の前にお店を構える「江戸懐石酒場 時たらず」の店内から撮られた風景です。
撮影はプロカメラマンの上松尚之氏。
サクラが満開の季節は美味しいお料理を味わいながら目の前でお花見が楽しめる特等席となります。
今号では、誌面を通して創刊当時からを振り返りながら、広尾散歩通り最新マップをはじめ、数々の連載コラムと店舗情報をお届けいたします。
HIROOwalkは商店街に加盟している全店舗に配布していますが、すぐに在庫がなくなってしまう店舗もあります。
常にHIROOwalkが置かれている店舗はこちらのマップでご確認いただき、ご来店の上、ご自由にお持ち下さい。
HIROOwalkをご覧になりながら広尾散歩通りでお買い物、お食事、お散歩をごゆっくりお楽しみください!
HIROOwalkのバックナンバーはこちらです。
今まで発行されたすべての号にそれぞれ製作段階での思い出があります。
ここからはHIROOwalkの「顔」というべき表紙の撮影に関して思い出したことをいくつかお話させていただきます。
表紙はすべてプロカメラマンの上松尚之氏が撮影してくださった写真で構成されています。
まずは2014年10月に発行された第8号の表紙です。
これは明治通り沿いのビストロ「ヨシダハウス」(当時は中華 国泰)前の歩行者信号を渡ってすぐ右手にある小公園「臨川四季の森」で撮影したモノです。
ネコのお人形は当時廣尾辨天閣の前にあった「Atsuko Matano Gallery HIROO SHOP」からお借りしたもの。ショーウインドウの棚にちょこんと座っている姿がとてもかわいらしく一目ぼれでした。
ナチュラルマートで購入したナッツやウチにあった銀杏の実などを小さな籠に入れ、充分な秋の収穫を前に寛ぐ家族をイメージしてみました。
商店街周辺に落ちていた葉っぱを集めて敷き詰め、ミニチュアの椅子を置きました。イチョウは祥雲寺の境内で、サクラは明治通りの街路樹の周りで拾い集めたと記憶しています。
秋の雰囲気を出すためには、同じ季節に撮影しようと、発行前年の2013年の秋に撮った写真です。
午後の遅い時間に撮影をした為に太陽の位置が低く、動きが速いので猫の顔に当たる陽の光がすぐに移動してしまいます。その都度撮影NGとなり、太陽の位置を確認しながら、何度となく公園内でバッタバッタと撮影場所を変え、そのたびに急いでお人形、籠、イス、枯葉をセットし直したことも、今となっては良い思い出です。
次は翌年2015年5月発行の第9号です。
白い壁と真っ赤なドア。
まさにきりっとした昭和の美しさを醸し出す「中原淳一専門店 それいゆ」のエントランスをお借りして撮影したもの。
お店は現在ガーデンヒルズの入口、聖心女子大学4号館前のビルにありますが、撮影当時は今のブルーボトルコーヒーのところで営業されていました。
撮影は発行と同じ年の2月です。
5月号は初夏から夏に向かって配布されますので、季節の雰囲気を出そうと、ドアの前に金魚を入れた丸いガラスの金魚鉢を置き撮影に臨みました。
この場所をお借りできるのは開店時間の午前11時まで。
南に面してはいるものの真冬の朝の太陽はなかなか金魚鉢を照らしてはくれず、水温が上がらないために金魚は一ヶ所にじっとしていて動かない。カメラマンの上松さんがイメージしている位置までなかなか泳いでくれません。
そこで上松さんがシャッターボタンに指をおきながら、もう一方の手の指先で金魚鉢のガラスをコツコツと叩いて、なんとか金魚に少しずつご移動を願い、ここぞのタイミングでバシバシバシバシっと連続シャッターをきってようやく撮影したものです。
後から、金魚鉢に緑の金魚藻を入れたほうがしまった画になったのではと悔やんだことを覚えています。
もうひとつは,2011年10月発行の第2号です。カメラマン上松さん渾身のベストショット「広尾月」の表紙です。
広尾散歩通り中ほどにでーんと構える祥雲寺山門前から東の方向を見ると有栖川宮記念公園の樹木の後ろに麻布十番の高層マンションと並んで東京タワーが建っています。
そこに1年で数日間だけ、年末と年始辺りでしょうか、まんまるのお月さんが東京タワーに会いに来たように、左から右に昇ってくることがあります。それもその位置にいてくれるのは数十分間だけなのです。
カメラマンの上松さんが月齢や月が出る方角、角度、時間などを詳しく調べて、ここに上る日時を予想し、数日に亘って山門前に張り込んでくださった末に撮影することができたありがたい1枚なのです。
ごく限られた日に、わずかな時間だけ愛でることが出来るこの美しい満月を私達は「広尾月」と名付けました。
出会えれば幸運を手に入れたようなもの。ぜひ、広尾月に出会えるように夕方から夜の広尾散歩通りもゆっくりと歩いてみてください。
今号は感染症の影響で発行が1ヶ月遅れてしまいましたが、例年は5月の大鮪まつり、10月の広尾フェアに合わせてHIROOwalkが発行されます。
これからも引き続きましてご愛読いただければ幸いです。